<お題02:出会い>



パンパン!


「あんれ〜〜〜〜〜!!!!なにするだーーーー!!!!」


ゲシっ!!!


――――と。筋斗雲から悟空を落とし、怪我をさせたのはいつの日か。




トントントン・・・


悟空の帰りを待ちながら、チチは今日も悟空のためだけに、ご飯を作り待っている。


「え〜と・・・今日はにら饅頭と、春雨スープと、飯は・・うーんこれくらいで足りるだか・・・」


いつも思うけれど、悟空の腹には際限というものが、ない。
だから、ご飯を炊くときに「これで充分!」という時がいつもないのだ。


まさか、あの少年がこんな大喰らいだとは。


「思ってなかったベ。」


毎日毎日炊事をこなしても、日々が退屈じゃないのはいつもそうやって驚いてるからに違いない。


毎日が、発見で――――毎日が、ドキマギで。


「おーい!チチ〜!今けえったぞ!!!」


一息をつく暇もなく、悟空が帰ってきた声がした。


「・・・オラ、あの時悟空さに出会えてよかったベ。」


だって今こんなに幸せだもの!


「はーい!!!お帰り悟空さ!!!!」


パタパタとエプロンの裾を揺らしながら、チチは悟空を迎えに外へと走るので、あった。



-fin-





(呟き:うわあー短いっ。本来この短さがお題の良さですよね。初悟チチ。)