[HAPPY MERRY CHRISTMAS ?] |
「あぅ・・・・・・・・・・・」 「いつまで固まってんの・・」 ・・・・・・うぅっ・・・!! 24日、クリスマス・イブ。 それもあと、10分ほどで終わろうとしている――今このとき。 「・・・・な。どうする?」 「・・・・うぅぅっ・・」 久美子は、その場で正座をしながら固まってしまっていたのであった。 事の起こりは、数時間前。 やれクリスマスだ、と遊びに来ていたいつものメンバーに混じって、慎の家に遊びに来ていた 久美子だったわけだけど。 そのときに、遊んだゲームが、いけなかった。 まさか――――・・・・・・・ 「じゃっじゃーん!王様ゲーム、やってみようぜ!」 こんな、自分にとっては危険極まりないゲームが出てこようとは。 ・・・・だ、だってどんなゲームなのか知らなかったんだ・・・・!! ――なんて、今言った所で言い訳にもなりはしないのだけど――――・・・・ かいつまんで、言えば。 「じゃあ、3番が6番のホッペにちゅーしてー!」 そういわれた、「王様」野田の、言葉。 そして、当てたれたのは――――もう、言わなくても分かるであろうか。 3番が、久美子で。 6番が――――慎・・・・・・・ではなくて。 「お、俺ぇっ!!??」 南、だったのだ。 ・・・・チュ、チュー!?しかも、南に・・・・・って・・ ハっ・・!!!! ドキ、として正面をチラッと見れば、鋭くなった慎の瞳が自分と南の方を見ている。 ・・・・・・そそ・・そんな目されたって!! ドキ、ドキ。 そんな目をされたら、まるで自分が悪いみたいではないか。 ・・どどどどうすりゃいいんだよぉ〜〜・・・・・・・っ・・!!!! 「「「はーやく!はーやーく!!!」」」 前横斜めから、何も知らないほかの連中のはやし立てる声が。 「・・しょ、しょうがねぇな・・ヤンクミ、ほら早く!」 自分の横からは、南が何かの覚悟を決めた声が。 そして――――・・・・・・・ 正面、から、は。 「・・・・・・・・・・・・。」 無言の、圧力。 ドキンドキンドキンドキン!!! お、落ち、落ち着け久美子!!!!! そうだ、これはゲームなんだから!きっと、慎だって 分かってくれる・・・く、くれる・・は・・ず? ゴクリ。 なんともいえない思いで、生唾が喉を通り過ぎるのを感じて――――・・でも、ここはやらなきゃ 盛りさがってしまうだろうし。 ・・・ええい!!!!!! ――と。覚悟を、決めて。 チュ! 「「「おおー!!!!!! ヤンクミ、やるねぇっ――!!」 久美子が、南の頬に口付をした、瞬間――――・・・・・・・・・ 「・・・・・オイ。お前ら、そろそろ帰れ。」 ・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!! 慎の、久美子だけに分かる――――静かに怒りを含んだ声が、部屋に響いたので、あった。 そして、今。 「・・・ま、いいけど?」 部屋の中は暖かいのに、ピキ、と自分だけが氷点下の中にいて。 他の連中が帰るのに、どさくさに紛れて帰ろうとしたのを部屋に再び戻されて――――・・・ この、状態にいたので、あった。 だ、だって・・・・!!!!!!! しょうがないじゃないか、とか。 あれはゲームだったんだ、とか。 口から出そうになるたびに、自分の言いたい事を感じ取っているのか慎の冷たい目が見下ろしてくる。 ・・・だって〜〜〜・・・・・・・・・!!! 「・・・・なぁ。」 「えっ・・・・?」 ドキン! 何か言われるたびに、虫よりも小さくなったであろう心臓が飛び上がる。 な、な、なにっ・・・・!!?? 「お前さ・・・・ゲームだから、そうしたんだ、とか思ってンだろ。」 「う・・・・・・だ、だってそうだろっ・・・?」 ドキリとしながら言った言葉に、案の定慎の眉間に段々シワがよってくる。 ・・・お、お、怒ってるよぉ・・・・・!!! 「ゲームなら、何でもしていいんだ?フーン・・・あ、そ。」 ズキ、ズキ。 冷ややかな目に、冷たい言葉が自分の心臓を突き刺していく。 ・・えぇん・・・・な、なんでそんな怒るんだよぉ・・・・・。 「じゃ、さ。俺ともう一回しようか、王様ゲーム。」 「え・・・・・?なん・・・・・」 よく分からない展開に、何で、と聞こうと顔を上げた、けれど。 「は・・・はい。し、します・・・・・・」 「・・・よろしい。」 有無を言わさないその威圧感に、思わず頷いてしまった。 から。 「えっ・・・・・・!!??」 「ゲームをしよう」、その次に言われた言葉に、思わず驚きの声を上げてしまう。 だって。 「・・・何。嫌なんだ?俺が、王様。」 ――――なんて、言われたのだから、驚くのも無理はないんじゃないだろうか。 王様といえば、さっきの通り――――・・・なんでも命令できる、唯一の人間で。 で、この場にいるのは自分ひとりで。 つまり。 ・・・・・あ、あ、あたしはコイツの言う事、何でも聞かなきゃいけないわけだろ!? と、言う訳で。 だ、だ、だって・・・・・そんなことしたら・・!!!! きっと、何を言われるか分かったもんじゃない。 ・・・身、身の危険を感じるっ・・・!!!! ササっ・・・。 どうにかして、逃げる道はないものか。 パ、としゃがみ込んだ状態で、チラッと横を確認するけれど。 「・・・・・・・どこ見てんだよ。」 「・・・ひゃっ・・・!!!!」 グぃ、と顎を掴まれて、それもままならない状態になってしまう。 「あ、や、ちょと待っ・・慎!!!!!」 「・・・なに?俺、まだ何も言ってないけど?」 クスクス、と笑う声に、カァーっと頬が熱くなっていく。 ・・・う、や、どどど・・・この状態でどうすれば・・・! 「・・・・俺の言う事聞く、って約束できるなら今は離すけど・・・・どうする?」 「・・・・・・・・!!!!!」 ・・・・・・ず、ずるい・・・!!!!! 意地悪な、問答。 『好きな人』の言う事を聞かない、なんて言えるわけなんて、ないのに――・・・・・ 「・・・・意地悪だぞ、お前・・・!」 顎を掴まれながら言葉を言うのはなんていい難いんだろう。 「・・・・・知ってる。」 「し、知って・・・おまっ・・・!!」 「うっせぇよ・・で、どっち?いうこと聞く?聞かない?」 「き・・・聞かないっていったら・・」 「・・・・・・朝クラスの連中がいる中ベロチュー・・・」 「・・!!!」 「・・プラス、上半身だけ愛撫。」 「・・・・!!!!」 なななななななっ・・・・!!!!!!!!!! 「で、どっち?」 〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!! 目の前に広がる、小悪魔的笑顔。 ・・・・か、神様〜〜〜っ・・・!!! 今日は、クリスマスイブだと、言うのに。 あと1分後には、クリスマスだと、言うのに。 ・・・・・か、神様なんていやしねぇじゃねぇかよっ!!!! 心の中でそう叫びながら―――・・・・・・・ 「わ、わかりましたぁっ・・・」 目の前の小悪魔にそう、告げると。 「・・・・・・よく言えました。」 ニッコリと、天使の笑顔が広がった。 そうして、繰り出されたゲームは―――――・・・・・一晩中。 自分を、愛して寝かさない王様の手によって。 「じゃあ・・・最初は、そうだな・・俺にも、ココに、キスから、な?その後本当のキスすること。」 「えぇー・・・・・っ!!」 「・・・・不満な声出したから、ペナルティ。本当のキスはべろチュー・・よりも激しいのに、する事。」 「・・・・・・・・・っ・・・・!!!!」 夜明けが近づくまで、終わる事は、なかったので、あった・・・。 「んっ・・・ん・・・も、やだぁっ・・!!」 「・・・まだ、に決まってんだろ・・俺の目の前で他の男にキスした罰は重いんだぜ・・・」 「ん・・・・ふっ・・・・・・・!!!!!!」 「それに――――・・・・・・・・・・・・・」 ぼそ、っと愛されながら、吐息混じりに耳元で言われた、言葉。 『最後の命令・・クリスマスプレゼントは、お前・・・だろ?』 「んんーっ・・・・・・!!!!」 「・・・・久美っ・・!!」 夜明け間近に向かえた、絶頂。 ・・・・は・・・・・っ・・ぁ・・・!!こ・・これで・・・・っ・・ 意識が途切れ途切れになりながらも、やっと命令は終わったのかも・・・・と安心した 久美子なのだった、が。 結局、それは甘い考えで。 「・・・・・・・・・何言ってんだよ。プレゼント、って言っただろ。だから・・今日も、プレゼントだろ? まだ・・25日なんだから。」 「・・・・・・・・!!!!!」 ニッコリと笑った、天使とも悪魔ともつかないその、笑顔に。 「・・・・神様の、意地悪っ・・・・・!!!!!!」 いまだ見えない青空に向かって、部屋のベッドの上から叫びながらも―――― 再び。 「・・・もっかい・・・・・」 「んん!ん・・・・・・・・・・ぁっ・・・!!!!」 クリスマスの、夜が終わるまで―――――愛される、羽目になっていた。 「・・・・・・大体今日はキリストが生まれた日だろ・・神様はいねぇよ、バカ・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」 HAPPY MERRY CHRISTMAS!!! ☆END☆彡 |
こんばんは、こんばんは、ハッピークリスマス!アイコです! ・・と。一足早く、いや世間の波に遅ればせながらですが・・クリスマス創作を、書き上げることが出来ました。えええとー・・実際、クリスマスSSは今まで書いたことがなくて、どうしようかな、と思ってたんですが・・イラストを描いたら、あれよあれよと言う間に出来上がってました。内容は・・い、いつもの少女系少年風味のエッチなものになる手前、って感じですが(汗) いやもう絶頂とか言ってるあたり既にエッチくさいですが。アハハ・・(汗) 私、もうエッチくさいの抜かして書けない気がします。いやもう書けません。まあそれはそれでいいですか。楽しんでもらえれば・・・!! ちなみに思い出したのは中山美穂の同タイトルの歌でした・・・全然歌詞は内容と違いますが(汗)。 う、ま、まあそんなわけで!皆様も、幸せなクリスマスをお送りくださいーVv HAPPY MERRY CHRISTMAS! |