[泣かせるのが好き。] |
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「・・・そんな風に言わなくたっていいだろ!」 ・・・・・・・うるっ・・・ あ。 また・・・・・・泣かせて、しまった。 時々ある、ちょっとした下らない言い合い。 例えば、見てる雑誌にのっている話題の事だとか、見るテレビの事だとか―――――話題は、 何でもいいのだけど。 ちょっとつつくと、久美子はすぐに真剣に自分に意見を返してくる。 いつだって真剣で、いつだって真っ直ぐで。 だから。 「・・・いい加減もっと大人になれば?」 なんて――――意地悪な言葉を言ってしまう時も、ある。 それを言った結果が―――――これ。 「・・・・慎とはもう口聞かないっ・・知らねぇよもう!」 泣きながら、自分に背を向けて拒絶する、久美子の姿。 ・・・・・・そうされたら。 自分だって、凄く反省して――――――その態度に、傷ついたりもするんだけれども。 ―――だけれども。 ・・・本当は。 ・・・・ふふ・・。 口元を緩ませている・・・・ちょっと、嬉し気な自分もいる。 泣いている久美子を見るのは、凄く好きで。 ・・・何て言うと誤解されるかもしれないけど。 つまり・・・・その姿が、自分の事だけを考えて、自分の事で頭に一杯になって、自分のために 涙を流している――――姿。その姿を、見れるのはとても幸せだな、と思ってしまうのだ。 もちろん、笑顔で自分と話している久美子の姿も好きでしようがないのだけれど、泣いて、 自分に訴えて、その強い瞳が自分しかとらえる事のない状態は――――すごく、すごく・・・・ ・・・・愛しくて。 可愛くて、愛しくて、抱きしめたくてしょうがなくなる。 ・・・・・俺・・ってかなりサド入ってるよな・・・・・ 『好きな子ほど虐めたい』 ・・・なんて、子供の考える事かもしれないけれど。 拒絶して震えるその背中が、結局自分しかいないと言っているようで、愛しくてたまらなく、なる・・・・・。 「・・・・・久美子。」 「・・・・・・・・知らない。」 キュ、と震えた声で、自分の声にちゃんと返事を返してくれる。 ・・・・そんな所も、また抱きしめたい衝動に駆られる原因で。 ・・・・・・・どうすっかな・・・・・・・。 今日は、どうやって、久美子の機嫌を元に戻そうか。 「・・・な・・・怒った?」 「・・!当たり前だろ!おま・・・・お前さっき言った事忘れ・・・ひゃ・・・!」 くるっと振り向いた久美子をそのまま腕の中に包み込んで。 「バカ!バカ!離せ!!!!!」 「・・・ごめんな。」 「・・・・ぁっ・・!」 ・・・ちゅ。 真赤になって反抗する久美子の柔らかな頬に、謝りの言葉と啄ばむキスを落としていく。 「・・・好きだから・・・虐めたくなるんだ。ごめんな・・?」 「・・・・・ゃ・・・もう・・・ずるいんだから・・・」 そう言いながら、うるっと濡れた瞳を自分に向けたその表情で、喧嘩は解けて。 「・・・なぁ・・・」 「・・ん?」 「・・俺がどのくらい好きか、知りたくねぇ?」 「・・・え・・・ぅ・・あ・・!バ・・・バカ・・・!」 「久美子・・・・・・・」 「ん・・・・・んゃ・・・ぁっ・・!」 ゆっくりと、愛しさを示す行為を今日も――――進めて、いく。 最近、見つけた、愛し方。 でもきっと。 いつか、逆襲される日も―――――― 『・・・・絶対イヤだ!』 ・・・・近かったり、して? 「・・・・・んなこと絶対させるわけねぇじゃん。なぁ?」 「・・・・・あたしに聞くなっ!!」 「・・・俺の愛し方、足りねぇって事だよな、今の答え。・・・・ムカツク。」 「・・へっ!?なななな・・・イヤそんな事一言も・・って・・ぁ・・・!」 「・・・腰が砕けるまで愛してやるから・・・そんな事言えねぇように・・」 「・・・・ぇ・・っぁぁ・・や・・もう・・意地悪・・・〜〜!」 ・・・・意地悪? んなの・・当然じゃん・・なぁ? *オワリ* |
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こんばんは、アイコです・・!(ドキドキ) 最近あんまり慎視点の気持ちとか書いてなかったので、久々に書いてみたりしました。慎って、絶対好きな子を虐めるタイプだと・・・思うんですが!それはもう、久美子だけはわからないけれど周りは皆分かり易すぎるほど分かるほどに!(笑)。 ええまあ、私の妄想が99%くらい入ってるわけなのですが、今日、日光に行く途中ふと考え付いて、速攻書いて見ました。あんまり見返してないから変な文章の所が多々あるかも・・・・・ぎゃぁ><; |