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「千尋!!!!!!!!!」 バター―ン!!! すごい勢いでハクは月読の間の襖を開けると、一つの迷いなく千尋を自分の方へと引き寄せた。 「きゃ・・・・あ、ありぇ・・ハクゥ??」 「千尋・・・そうとう酔わされたみたいだね?あとでじぃぃぃっくりと変なことをされていないか確かめるからね?」 「は・・・はひぇ・・・」 問答無用とばかりにハクに言われた千尋は「いいえ」と言える訳がない。 千尋の答えにハクはニコッと笑うと、キッと冷たい目を那岐の方へとむけた。 「阿蘇那岐様・・・これは一体どういう事ですか!?」 ハクは声を荒げて那岐へと問い詰めていく。既に彼が白蛇の神だと言うことも忘れているように、じりじりと間を詰めていく。 「ほ、ほ・・そう怒るでない。我は先日の約束をすっぽかされた埋め合わせをしてもろうただけじゃ。・・・そういえば、その責任の半はお主にもあるのう・・・」 「先日のとは・・・求婚、の件でしょうか・・・それでしたら、私よりお断りの文をお送りしたはずですが?」 「我は、千に求婚したのじゃ。そなたにではないわ。よって千に埋め合わせしてもらわなければ我の気持ちも収まることはない・・・・違うか?」 バチバチバチ!2人の間に、互いを受け入れぬ火花が散る。 「それにしては少々お戯れが過ぎるのではございませんか?千尋はまだ16・・酒の相手をするには早すぎます・・・!!」 「よいではないか。千も先ほどはいい気分で我と飲んでいたのだ。なぁ、千や?」 2人の緊迫した話し合い(?)を見ていた千尋は、急に問い掛けられて戸惑ってしまう。 「え!あ、あの・・・・」 「千尋。正直にいっていいのだよ?誰もそなたを責めはしない・・本当は嫌だったのであろう?」 「う、あ・・・・・」 「千、琥珀主に怯えずとも正直に話してたも。我は琥珀主とは違い怒ることなどせぬゆえ・・・」 那岐の言葉に、バチバチバチ!と再度2人の間に火花が舞い散る。 「・・そういう言い方をされては千尋が困ります。第一、私は怒ってなどいません・・!」 「く、く・・恐い恐い。琥珀主よ、今のそなたの状態を”怒っている”というのだ。まだまだ度量がたりぬのう?」 「なっ・・・・!!!」 「それにのぉ・・それを二人の交わりにぶつけてはいかぬなぁ・・・」 「・・・・なっ・・何を・・・!?」 ハクよりも長く生きている証なのか、余裕のある表情で那岐はハクを煽り続けた。 「まぁ・・今回は我の方にも責があると認め・・早々に引き上げると致そうか。千や、生涯を共にする者を選ぶならばもう少し目利きをしたほうがよさそうじゃぞ?」 「え゛。」 「阿蘇那岐神っ!!!!!!」 「くくくっ・・・ではな、2人とも。我はまたここに来よう。そのときは充分相手をせいよ!」 その言葉に那岐はゴォっ!と大蛇に化身すると、凄まじい勢いで大戸からその身を空へと消していき―――水を打ったように静かになった部屋の中には呆然と空を見つめる千尋と、那岐の言葉に煽られたままのハクの二人がポツンと残された。 「―――くっ・・・!!!」 ハクが、空を見つめつつ悔しそうに声を上げる。 ・・わ、私ここにいちゃマズイかも・・・・・ 千尋はピリピリと横から流れてくる怒りのオーラに身の危険を感じ、そろ〜〜っ・・・と襖の方へと身を進め始めた・・が。 キっ!鋭い目をしたハクの視線が自分の方へと向けられる。まるで、蛇に睨まれたかえるのように千尋は金縛りにあってしまった。 「千尋・・・どこにいく?!」 「きゃっ!」 ガシっと肩を掴まれる。 「そなた・・ずいぶんと楽しく話をしていたようだな・・・・?」 「え、や、そ・・そんなこと・・・だって、那岐が・・・」 「那岐!!!????」 ――やばい!!!! 千尋は思わず名前を呼んでしまい、ハッと口を押さえた。 「あ、や、那岐・・様がねっ・・・・あ!!」 自分の方に迫ってきたハクに、千尋はバサっと畳の上へと押し倒される。 「・・そういえば、先ほど阿蘇那岐神が交わりがどうのと言っていたが・・・一体どういう事からそんな話になったのかな・・?」 「そっそれは・・・・んっ!ん〜〜!!」 私じゃなくて那岐が見抜いただけ――そう言おうと千尋が口を開いた瞬間、ハクの熱い唇が重ねられ――息もつく間もなく吸い上げられる。 「ンっ・・・や、は、ハクっ!!!」 「今日は、泣いても止めないからね・・・?何もされていないか私が納得するまで、隅から隅までじっくりと調べ上げさせてもらうよ・・・千尋?」 「え゛・・・・・・あ!や!やぁぁぁぁぁ〜〜!!!!!!!!!」 自室ではないためピキピキと周りに結界を張られると――千尋はハクの言葉どおり、泣いても泣いても甘く鳴かされ続けるのであった・・・ そして―― 次の日千尋は体の軋みと共に、二日酔いのためガンガンと響く頭の痛みを抱えながら、これより三日三晩一日も欠かすことなく仕事が終わるとハクに連れ去られ・・・体が壊れそうなほど相手をさせられることとなったのであった。 「さ、千尋?じぃぃぃぃぃぃっっくりと、今日も話を聞こうか?」 「もう、話なんてないわよぉぉぉ!!やだぁぁぁぁ!!!!!!!!!」 ずりずりと引きずられながら、千尋はハクに連れ去られていく。その様子を見ながら、従業員達は一同に同じ思いと動作をしたという・・・・・ ―――(千・・頑張れよ・・・・・)合掌。 |
す・・すみません・・・また話が繋がってないし・・面白くなくなっちゃった(汗) 私の具合が悪いせい・・にして置いてください(汗) ごめんなさーい(泣)! ** BACK |