(5)
「なにやってるんですかっ!!!!!!!!」


っ・・・・・!!??


突然大きな声が頭の上、から聞こえ、た。


ぐわん、と体の芯にまで響く低くて大きな声が自分を叱り付けた。


え、え、な、なに????


なんだかいろんな事がいっぺんに起きたから、何がなにやら分からない。


そう言えば、何だか今――――押さえつけられている・・・よう・・な?


「あ・・・・あれ・・・?」


ふにゃっと力の抜けてしまった体をグ、っと起こすように力を入れてみるけど、どうにも抑える力が強すぎて、自分の思うようには行かない。


・・・だったら。


ぐい、と何とか動く頭を持ち上げてみる、と。


・・・あ。


目の前に、普段学校では見る事の出来ない、しかめっ面の悟飯が、いた・・・


―――ヤバイ。


咄嗟にそう思って、血の気が引くのが分かる。


「あ・・・あの、あ・・・・・」


どうにか腕の中からでも逃れようともがいてみるけれど、悟飯の力に敵うわけもなくて。


「・・・無駄ですよ。」

「・・・・っ・・・」


冷静な声が、自分の動きを完璧に封じる。


それが、余計怖さを感じさせる。


「ちょっと、他の場所に移動しましょう・・・」


頭上で悟飯がそう言うと、一瞬で目の前に移る景色が空一面に変わってしまって、いた。


ビュウっと風が悟飯の胸に押し付けられていない頬を掠めていく。


「とりあえず、ここで。」


うそ・・・・・


悟飯が飛んだ場所は、サタンシティでも高層と言われるビルの屋上で。


どうしよう・・・・・


何で彼がこんなに怒っているのかは、ビーデルには見当もつかないので、あった。


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(長くてすいません・・・・!)