Chapter:2


――1時間後。


ブロロ・・・!

「ほら、危ない」

ギュ。

・・・・ひえっ・・!

ともかくブルマの家にいてもどうしようもないので、外に出た。車が横を通るたびに――――こうやって。

「あの・・・ありがと・・」

「いえ、どういたしまして」

悟飯は、自分をかばうように歩いてくれる。自分は歩道の内側に立たせているにも関わらず――だ。

別に、こう言うところはあまり変わっちゃいないといえば変わってはい無いんだけど――行動が、違う。普段の悟飯なら、いちいちかばうにも、その・・・・

「あの・・悟飯くん」

「ん?」

「か、肩・・離してくれない?」

こんなに。

触ってきてはいないはずだ・・・・

「あ、ごめん。嫌だった?」

自分の困惑した様子に、悟飯はパッと回した腕を肩から下ろす。

「い、嫌じゃないけど・・」

ドキ、ドキ。

普段、こんなことされ慣れてないから、嫌に鼓動が早くなる。

「顔、真赤。かわいい。」

「!!!!」

自分よりも背の高い悟飯が、そっと耳元まで唇を下ろして囁いてくる。

・・・〜〜〜〜も、もうやだ〜!

本当に、『プレイボーイになる薬』というのはこんな物なんだろうか。作ったブルマ自身、『おかしいなぁ・・』と呟いていたのをビーデルは聞き逃してはいなかった。

確かに、世で言うプレイボーイのイメージとちょっと違うとは思うけど・・・でも。

ぐぅ〜・・・

「あ」

悟飯のお腹が、盛大な腹の虫が自己主張をしだしたから、

「お腹、すいたね。」

笑って言えば。

「ご飯食べたあとでビーデルさんも食べ・・」

バキっ!

「った!」

「ふざけないで!」

そう言う事を言うあたり、やっぱりこの薬は本物だと思わざるを得なかったのだった。

・・もう、どうなるのかしら・・・・

溜息をつきながら思えば、そう言えばお昼ご飯を湖に忘れてきた、と思い出し、二人は元居た場所に戻る事にしたのであった。


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